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サクラダリセット5 ONE HAND EDEN


サクラダリセット5  ONE HAND EDEN (角川スニーカー文庫)サクラダリセット5 ONE HAND EDEN (角川スニーカー文庫)
(2011/04/28)
河野 裕

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「もし野ノ尾さんが神さまなら、どんな世界を作りますか?」

「どうかな。考えたこともない」

「野ノ尾さんにとって、一番幸せな世界を作ると思いますか?」

野ノ尾は軽く瞼を伏せてから、また開き、小さく首を振った。

「例えば喧嘩をして、傷付け合う猫を見ると、悲しくなる。でも私は、猫から爪を奪うようなことはしないよ」


新学期も始まり、忙しくなってしまいました。ここ数日は特に忙しくてちょっと大変でした。明日も忙しい予定です。
そんな忙しい中でも、サクラダリセット、現在も愛読中です。通学中の娯楽となると本しかないので読みまくっています。逆にアニメがあんまり見れてないのが悩みどころですが・・・。
今は最終巻である7巻を読んでるのですが、この記事で触れるのは5巻のこと。

この巻では、『幸せ』について語られています。この本は哲学的な内容が多い。
サブタイトルの『ONE HAND EDEN』とは本編で『安易な楽園』と訳されます。理想通りの世界を作ってしまえるというとんでもない能力を持つ少女が登場するのですが、それは果たして幸せなことなのか。
自分で作り出した都合の良い世界で浸かるぬるま湯に価値はあるのか。自覚して尚、価値があると思いながら生きていくことは正しいのか。

楽園とは自分だけの世界と言い換えることも出来るかもしれません。
現実逃避した先にあるもの。逃げ着いた場所に広がる花園。
でも、それは間違いなのでしょうか。イヤなものを見ずに、綺麗なものだけを身の近くに集めて暮らすことが、逃げていることになるのでしょうか。楽園に辿り着くことが、幸せを掴むことなのではないでしょうか。うーん。難しいね。

もともと深いテーマの作品ですが、この巻は特に深く直接的なテーマを扱っていて、実に考えさせられる内容でした。この本に出会えて良かった、と心から思えます。どんな教科書より価値がある、そんな気さえしてしまう作品です。
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